2015年8月28日金曜日

JoJo『The High Road』(2006)

この前久しぶりにこのアルバムを聞き返してみました。おそろしくも豪華なプロダクション、きっととてもお金のかかった作品だと思うのだけど(もちろん高い完成度です)、このアルバムを聞きながらふと思ったことがあるのです。それは、「なぜ彼女はアリアナのようになれなかったのか?」ということ。アリアナより遥かに若い彼女だし時代が違うから比較するのもあれだけど、売り出し方をもっと考えたら、きっとアリアナみたいにもっとブレイクできていたんじゃないかなあ、と。

いやいや、ちょっと待って。確かにアリアナほどブレイクしなかったかもしれなかったけど、このアルバムだって全米3位のヒット作だぞ。シングルの"Too Little Too Late"だって3位になったわけだし(確かプラチナ認定)。決してブレイクしなかったわけではない。

でも、この作品のリリースの後、彼女は表舞台から姿を消してしまうわけです。しかも、それ相応の期間。もう歌手活動はしないのかと誰もが思うほどに、「ああ、そういえばいたよね」って思われるほどに(たぶん)。彼女が当時まだ15歳だったという驚愕の事実(そして現在24歳。カムバックというにはあまりにも若い)を差し置いても、この長きに渡る沈黙はいったい何だったのかと思ってしまうわけですよね。

まあ、こういう話をするのは、今年になっていよいよ待望の3枚目のアルバムが出るのではないかという情報が出回っているからなのですが・・・

改めて彼女のことに簡単に触れておくと、彼女は2003年に若干12歳でデビューしたシンガー。ティーンというかキッズシンガーかもしれないけど、そのアルバムがあまりに本格的だったからビックリ、という例のやつです。しかも、ブラックじゃないのにがっちりR&B歌いこなしてるよ、っていう、そういうやつです(笑)

今回取り上げるのは、セカンドアルバムですが、まだまだ若いのにその完成度の高さに舌を巻く、っていう、まあそういうやつですよw

話を戻しまして、セカンドリリース後のブランクの大きな理由として、彼女が所属していたレーベルのブラックグラウンドとの関係がこじれたという話があります。詳しくは調べていないのでわかりませんが、あまりにも若くしてそのようなトラブルに巻き込まれるというのは大変なこと。ただ、それを差し引いても、どういう方向性を目指すのかについて彼女自身にもしかして多少迷いがあったのかもしれません。

地下に潜っていたとはいえ、調べてみるとレコーディングなど活動は続けていたようで、2010年にはインディペンデントで『Can't Take That Away From Me』というミックステープをリリースしています。さらに2012年には『Agape』というミックステープをリリース、昨年は『#LoveJo』というミックステープを発表し、コンスタントに音楽を発表しています。

とはいえ、熱心なファンでなければ、そこまでの情報は把握していないでしょう。かくいうわたしも、リリース当時に音源はチェックしていたように思いますが、そこまで注目はしていませんでした。完成度は高いなと思いつつ、何かピンとこなかったというのもありましたね。あの歌唱力は健在だったけど、どういう方向へ彼女は行こうとしているのかよくわからないなあとは思っていたのです。

しかし、今年に入ってアトランティックとの契約が正式に発表され、いわばこの地下活動が実を結んだわけです。いろいろあったけど、長い道のりの末にいよいよ彼女が再び表舞台へ。ということで、彼女がどんな展開を見せてくれるのか、俄然楽しみになってきたわけですよ。

で、先日シングルがリリースされたんですけど、それがこれ↓ですね。ポップバラードにEDM…どうでしょうか、これは。歌はうまいけど、ヒットするかと言われれば???なブツですね(汗) みなさん、どう思います?



それはさておき、彼女の強みは圧倒的な歌唱力。しかし、歌がうまい人っていうのは、どういう路線で行くのか実は難しかったりするんですよね。半ば何でもできちゃうっていうのもあるので。だからこそ、プロダクションが大切だったりするんですが。

そう考えると、とりあえず彼女にとっていまだに最新作であるこのセカンドアルバムをいま聞き直すというのも、意味のあることに思えて来ます。何度もいうけど、何だかすごいプロダクションだったからw

はい、そういうことで、さっそくちょい懐かしいこのアルバムをチェックしていきますよ。