2013年6月7日金曜日

Chrisette Michele『I Am』(2007)

気づけば1ヶ月経ってました(^_^;) いろいろとCDは買ったと思うんだけど、記事に落としこむまでにはいくつもの回路が必要みたいです・・・orz

来週、いよいよクリセット・ミッシェルの4枚目となるアルバム『Better』がリリースされるようです。最近ではベリーショートな髪型も印象的ではありますが、このデビュー作のジャケ写はまだ「少女」な雰囲気ですよね。ちなみに、彼女は現在30歳です(わ、わたしと同じだったw)

デフ・ジャムからデビューした彼女ですが、今作のチャート・アクションは最高位29位とそれほど好調というわけではなかったんですよね。ただ、作品の評判がよかった。そして、彼女の評価を高めた出来事として、本作収録の「Be OK」がグラミー賞で2つの部門にノミネートされ、見事受賞したということがあります。このノミネート&受賞によって、彼女の知名度はR&Bファンの間で一気に高まったと言っていいでしょう。

あと、このデビュー作リリース前に実は注目すべき客演仕事があります。それがJay-Z「Lost One」とNas「Can't Forget About You」「Still Dreaming」です。特に後者はカニエとウィル・アイ・アムのサウンド・プロダクションが鳥肌モノの出来だっただけに、非常に印象的だったのを覚えています。ナスに関しては同じレコード会社つながりというのもあると思うけど、アルバムの中でも要となるような2曲に新人の彼女を起用したということで、それだけでも彼女への期待が大きかったことが推察されますね。

さて、それではさっそく中身へ移りましょう。久しぶりに聴いてみたのだけど、クリちゃん(親しみを込めてこう呼ばせて下さいw)の唯一無二のヴォーカルが心地いい、ポップさとジャジーさを兼ね備えた素晴らしい作品だと思います。かいつまんで紹介しますね。


(1)Like A Dream
一曲目から夢見心地な気分にさせてくれる、ジャジーな雰囲気ただよう一曲。この曲聴くと、確かにポスト・ジル・スコットと言いたくなるのもわかるのだけど、それよりももっと若さがあるというか、ハツラツとしたエネルギーを感じられるのがいいのかなと思いますね。


(2)Work It Out
ミディアム・テンポのブルージーな歌いまわしが印象的な一曲。とにかく、前半から彼女のヴォーカルの豊かさが存分に発揮されているのが素晴らしいですね。

(3)If I Have My Way
彼女のデビュー曲。スローテンポのR&Bで、ローズ・ピアノの音も相まって、ぬくもりのある、ジャジーなサウンドに仕上がってますね。



(4)Best of Me
なんとベイビーフェイスがプロデュース。アコギの音が主軸となり、ちょっとボサノバ的な感じもする変化球のオーガニック・ソウル。アルバムからのセカンド・シングルだけど、チャート・アクション的にはまったく振るわなかったみたいです。ちょっとポップ過ぎたのかもね。次作以降で、この手のタッチの楽曲がないことを思うと、これ、デビュー作ならではの貴重なアプローチかもしれないですね。



(6)Good Girl
これまた挑戦的なヒップホップ調の力強い一曲。冒頭からレゲエ的な歌いまわしで始まり、尖ったビートに乗せてパワフルなヴォーカルが炸裂。カッコイイですね。サラーム・レミがプロデュースというのも納得の出来。

(7)Be OK feat. will.i.am
ウィル・アイ・アムがプロデュースとラップでも客演、最近ではEDM路線でこういう音作りをすっかりしなくなってしまった彼だけど、ホーン・セクションもバッチリなこういうソウルフルなトラックはやっぱりいいなあと思ってしまいますね。


(10)Let's Rock
ヒップホップ色はそれほど強くないものの、アップテンポで威勢のいい歌いまわしも飛び出す一曲。なにげにRun DMCをサンプリングしてます。

(11)Love Is You
ジョン・レジェンドがプロデュース、ピアノとストリングスのみで構成された、バラード。歌い上げる感じなく、しっとりとした感じですね。


全13曲収録。このデビュー作はいわゆるR&Bの枠組みにとらわれることなく、多彩なアプローチを試みているのがいいなあと思います。次作ではよりストレートなR&Bを披露したけど、果たして来週リリースの新作はどうなっているのか、いまから楽しみですね。



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