比較してみてはっきりしたのは、やっぱりあの特徴的なアギレラのパワフルでストロングなヴォーカルが鳴りを潜めているということ。サウンド的には、ポロウ・ダ・ドンやトリッキー・スチュワートらの助力を得て、挑戦的なサウンドも多数含まれているのだけど、その分歌唱の方が犠牲になっている感は否めない。
もちろん、わざとなんだと思う。
バラードなんかにしてもしっとり歌っちゃってるし、ラップ調の歌い方もところどころで取り入れているし、要はあの一本調子な感じがしかねない激唱から脱却したかったのではないかと。あるいは、とにかく熱唱モードがうざい、と自分自身でも思ってしまったのか。
いや、たしかにね、あれだけの熱唱をアルバム通して聞かされたらそりゃあ疲れるわさ。でも、アルバム通してサラッと歌っちゃってどうするのよw サンプリング的に声を加工してる曲もあるしね。
このアルバム、曲数が無駄に多かったりして(いままでもそうだったけど)、デラックス版では23曲も入ってるから、それはそれで工夫がもっと必要だったと思うんだけど(さすがに聴き通すのは大変)、前作『Back To Basic』から4年ぶりで、しかも、前作とは違う路線で行こうとして、変に意気込んでしまったのかなあとも思いますね。カッコイイ曲もたくさんあるんだけど、逆にクール過ぎる部分もあったりして、総体的にみるとまとまりに欠けるような印象も受けますね。
だから、例えばリード曲の「Not Myself Tonight」みたいなベタな曲をアルバム全体に期待すると痛い目に合うハメになります・・・はい。
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