これって、もしかして10週連続1位より難しいのでは?と思ったのだけど、その時1位になるのを阻んだのが、エミネムの「Lose Yourself」だったんですよね。それは仕方ないかもw でも、この記録が今後打ち破られる可能性というのは極めて低いのではないかと思いますね。
それはともかく、せっかくの機会なので、いま改めてこの作品を取り上げてみようと思います。
この作品は2002年に発表された、彼女にとって通算4枚目のアルバム。プロデュースの大半をこれまでと同様にティンバランドが務めています。ミッシーと言えばティンバランド、ティンバランドと言えばミッシー、というほど、この二人のタッグはテッパンですからね。このアルバムでもその相性のよさが発揮されていますよね。ミッシーのアルバムの中でも、もっとも評価の高いアルバムの一つといえるでしょう。
わたしがまだヒップホップについてそこまで詳しく知らない頃、前作『Miss E... So Addictive』を聴いて、「なんじゃこりゃ」と衝撃を受けたことを覚えています。「Get Ur Freak On」とかね、とにかくぶっ飛んでいるし、あれがヒットチャートにランクインするアメリカの音楽業界ってどうなってんねや、と。
それ以前の過去3作は、ティバランドの独特のビートと、ミッシーの変幻自在のラップと歌が相まって、これまでに誰も聴いたことがないような、極めて挑戦的なサウンドだったと思います。ところが今作は一転、サンプリングも多用したオールド・スクール指向になりつつ、ティンバの独特なビートと相まって、今までとは違う新境地を開いた作品になったと言えます。いまじゃ、初期のミッシーもかっこいいと思って普通に楽しめる耳になってしまったけど、ヒップホップorミッシー初心者でも楽しめる作品をと言われたら、この作品をまず挙げるでしょう。わかりやすい仕掛けがたくさんあって面白い。
ゲストは、リュダクリスにジェイZにビヨンセに50セントにと豪華。ミッシーらしいフリーキーなラップと、美麗なR&Bが両立しており、ミッシーの多彩さを堪能できるのも良い所です。通なら、サンプリングのネタ探しをするという楽しみ方もあります(実はアルバムのブックレットにはサンプクレジットが一切載っていなかったりする)。
そして、オススメ曲はなんといっても「Work It」。PVもおもしろくて、所々に挟まれることば遊びとか、英語が理解できなくても語感で楽しめるラップが魅力的な一曲です。
ミッシーと言えば、バセドウ病との闘いなんかもあって、2005年の『The Cookbook』以来、予告はされているものの新作を一向に出せていない状態。ファンとしては待ち遠しくてたまらないのだけど、次はどんな作品を届けてくれるのだろう、とこういう傑作を聴き直すと改めて思いますね。
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