2013年3月1日金曜日

Chris Brown『Chris Brown』(2005)

気づけば3月・・・2週間以上更新する間もなく月が変わってしまっていました。いやー、チョクチョクと更新するのって大変ですね。

2月といえば、グラミー賞がありましたが、その影響なのか、この時期ってあんまり話題作のリリースが少ないんですよね。今月はジャスティン・ティンバーレイクの新作とか、盛り上がりそうな作品はあるんだけど、個人的にもグラミーが終わって音楽熱が少し冷めてしまっていたのかもしれません。

ということで、月が変わったので、またできる範囲でボチボチとアルバム紹介したいと思います。


クリス・ブラウンのデビュー作です。なつかしい。当時16歳。若すぎる! そして、すでに完成されている。その後の彼のスター街道、リアーナとの例のアレも含めて、彼はもうなるべくしてスターになったとしか思えません。スゴすぎです。

別にいまこの作品を取り上げる深い理由というのは特にないんだけど、いまでもゴシップ的なものを含めさまざまなニュースを提供してくれている彼の偉大さに改めてスポットライトを当ててみよう、ってなことでいきたいと思います(笑) ちなみに現在23歳です。まだまだ若い!

そういえば昔、NHKの音楽番組で彼が「Run It!」をパフォーマンスしているのをリアルタイムで観たことがあります。ほんまに16歳かいな!っていうぐらいキレのいいダンスと、クール過ぎるサウンドプロダクションに、「ああ、海の向こうから来はったんやー。スゴイなあ。でも、コレ先に進みすぎて日本で流行らんやろうなあ」と思ったことをなぜか記憶しています。もちろん、マイケルの影響が濃厚やなあということも。


では、内容をさっそく見て行きましょう。


イントロにつづいて、デビュー曲でもある(2)Run It!がはじまります。スキのあるビートにシンセサイザーの音が冴え渡る、クールなダンス・ナンバーです。プロデュースしたのは、スコット・ストーチ。当時は本当に勢いに乗ってましたね(いまやどこへって感じですが)。いわゆるリル・ジョンが作り上げたクランク系R&Bをより大衆化したようなサウンドではあるんだけど、16歳の彼がこんなヒッピーなサウンドをやるっていう挑戦的な姿勢が、アイドルというよりアーティストとしての彼の存在感をアピールするのに一役買ったのかもしれませんね。デビュー曲にしていきなり全米1位を記録しています。14曲目にはソー・ソー・デフによるリミックスも収録、こちらはデュプリっぽいおもしろい仕上がりになっています。



(3)Yo (Excuse Me Miss)
一転して正統派のR&Bナンバー。ジョンテイ・オースティンがソングライティングしており、彼の甘酸っぱい歌声を最大限に生かされるメロディーラインだなあと聴いていて思います。あと、いまよりやや若いかなって感じだけど、この時から彼の歌声はそんなに変わってないから、いま聴いても違和感が全くないです。ドレー&ヴァイダルがプロデュース。こちらは全米7位を記録しています。


(4)Young Love
ブルー・マジックの1974年のナンバーをサンプリングしたヒップホップ・ソウル的なアプローチのぬくもりのある一曲。アンダードッグスが制作、ザ・クラッチの面々がソングライティングに参加しています。

(5)Gimme That
再度スコット・ストーチを起用した「Run It!」と同路線のアグレッシヴなダンス・ナンバー。中近東的なフレーズを忍び込ませるストーチ得意のサウンドメイク(でもオリジネーターではない)が印象的。シングルではリル・ウェインをフィーチャーしています。全米15位、R&Bチャートでは5位を記録しています。


(7)Winner
ブライアン・マイケル・コックスがプロデュースした一曲。こちらも正統派のR&Bナンバーで、派手な印象はないものの、早口や張り上げなど、小技がいろいろと効いた歌唱を披露しております。

(9)What's My Name feat. Noah
ノアというラッパーと共演した変化球的な曲。ブルージーなギターが鳴り響き、サビでは「C to the H to the R.I.S.」と、自己紹介的なフレーズが散りばめられた、オレ語り的な一曲。

(10)Poppin
(3)と同じ布陣によるスロウナンバーで、正式なシングルではないもののR&Bチャートで5位まで浮上しています。地味目な一曲なだけにこれをヒットさせるとは、さすがやなと思います。

(13)Say Goodbye
美メロ路線の一曲。ベタではありますが、ピアノのフレーズが涙腺を刺激する系の、ミッドバラード。全米10位、R&Bチャートでは1位を獲得してます。



全16曲収録(ただしヴァージョン違いあり)。ゴリゴリのヒップホップ系ナンバーから美メロ路線まで、おいしいところ取りの見事なデビュー作だと思います。いまでも聴く価値は十分にあり。そんな華々しいデビュー・アルバムですね。



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