ラベル Kelis の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル Kelis の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2014年5月1日木曜日

Kelis『Food』(2014)

ケリスの6枚目となるニュー・アルバムのタイトルは、「フード」と名付けられています。

料理好きとしても知られ、かつて料理本を出したり、オリジナルソースのプロデュースをしたり、最近では料理番組のホストを務めるなど、その活躍の幅を広めているケリス。今作は、そうした彼女の一面が音楽にも投影された形になったのかもしれませんね。

さて、前作の大胆なEDM化から4年経ち、今度はどんな音楽を聞かせてくれるのか、もう誰も予想できなかったと思うのですが、フタを開けてみたら、「あらまあ」と驚くほどの直球なソウル・アルバムでした! 元々ソウルフルな歌声の持ち主なだけに、こうしたアプローチには全く違和感がないのですが、どちらかといえば尖ったサウンドで勝負してきた彼女だけに、いまのこのタイミングでこうしたオーソドックスとも言えるスタイルに回帰したのは、意外ではありました。

今作は「ニンジャ・チューン」というインディー・レーベルからのリリースになります(というか、前作まではメジャーでのリリースだったんですね!)。イギリスのレコード会社ではありますが、これまでも本国よりもイギリスでヒットを多く飛ばしてきた彼女だけに、これも納得な気がします。そして、注目すべきは、今回はデイヴ・シーテックという人物が全面的にアルバムをプロデュースしているということ。デビュー作が全面ネプチューンズ仕様だったこともあり、こうしたガッツリタッグを組んでのやり方は初めてではないものの、思わず「誰それ?」と言ってしまうほどになじみがなく、検索しないとその正体がわからないほどにはR&B系じゃない人選だったりします(これまで手がけてきたアーティストリストを見てもほとんどロック分野で、ラッパーのワーレイの作品に参加しているのが例外的なぐらいですね)。 

ということで、やはりメインストリーム的なものからは距離を置くスタンスが顕著なケリスらしい、新たな環境にて制作された今作の内容をさっそく見ていくことにしましょう。


2014年4月29日火曜日

Kelis『Fleshtone』(2010)

R&Bシンガーのケリスが先日ニューアルバムをリリースしました。そこでさっそくそのアルバムを取り上げようかと思ったのですが、その前にこの前作について先に紹介しようと思います。

このアルバム、ケリスらしいと言えばそうと言えるし、「あららどうしちゃったの?」と言えるような、彼女のキャリアからしたら特異なアルバムだったりします。自分の中では「あれって何だったの」感なきにしろあらずで、新作が出たいまだからこそ語れるのかなあという気もします。

ケリスといえば、1999年にネプチューンズの全面バックアップを受けて登場したシンガーで、その強烈のデビューシングルも印象的でした。「あんたなんか大嫌いよ」ってシャウトする例のアレですね。ビジュアルもショッキングピンクなアフロ
ヘアというR&Bでは珍しい出で立ちでした。

彼女はネプ(しかも90年代後半の尖った時代)とのタッグからも想像できる通り、どちらかといえば、王道を行くというよりも、よりエッジーでアーバンなテイストを売りとするアーティストというイメージがあります。その流れからすると、この5作目において、彼女が時代の流れであるEDM路線に大きくシフトしてもおかしくはないように思えます。そして、このアルバム、ウィル・アイ・アムのレーベルからのリリースということ(彼はその前の『Kelis Was Here』にも参加しています)で、EDM化した彼に合わせたように、彼女も新たな一歩を踏み出したわけです。

ケリスといえば、なんといってもそのハスキーなヴォーカルが特徴的なだけに、その声とダンストラックの相性がどれほどのものなのか、気になるところではありますが、さっそくアルバムの中身を見て行きたいと思います。全9曲+ボートラ一曲の極めてコンパクトな仕様になっています。