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2016年8月4日木曜日

Sia『This Is Acting』(2016)

どうも、こんばんは。何かのうっぷんを晴らすように急にブログを書き始めました。他意はありません。読書疲れで休憩したかったのですw

さて、今回はシーアの最新作です。通算7枚目となる本作ですが、前作ほど注目度は高くなく、1月にリリース(リアーナとかぶってますね)されたはいいがいつの間にフェイドアウトしていた、というほどのものでした。

ところが、ここ最近になってチャート再上昇、6位まで浮上しています。というのも、本作からのシングルのリミックスとなるショーン・ポールをフィーチャーした「Cheap Thrills」がなんと彼女にとって初となる全米1位を記録したからです。このシングル自体じわじわチャートアップした曲ではありますが、確かに夏の暑い季節にぴったりのレゲエ調のナンバーで、時機を得たものと思います。

ところでこの作品、顔出しNGの感じ含め前作の作風を踏襲しているものの、コンセプトととして特筆すべきが「他アーティストへ提供予定だった楽曲の横取り」という売れっ子ソングライターでしかなしえない発想があること。前述のナンバーワンソングも実はリアーナ用に作られたものでした(テイスト的に納得)。それ以外にもいろいろなアーティストへの提供を意図しており(実は拒否されたといえる楽曲だけど)、その痕跡がライティングクレジットとして残っているものもあり興味深いです。とは言いつつ、ふたを開けてみればどれもこれもシーアでしか表現しえない世界観の楽曲群ではあるのですか。

ということでさっそく内容を見ていくことにしましょう。前作と同様、プロデュースにグレッグ・カースティンが関わっているほか、ジェシー・シャトキンも大きく関与しています。

2014年12月26日金曜日

The 5 Best Album of the Year 2014/今年のベストなアルバム5枚

今年も残す所わずかになってきました。もうブログの更新ペースが落ちまくりで、ちょっと残念なことになっていますが(汗)、音楽への興味を失わない限り、続けたいとは思います。

さて、年末なので昨年に引き続き、個人的に印象深かったアルバムを取り上げておきたいと思います。前回は勝手にカテゴリー組んで「~~賞」みたいな感じでやりましたが、もう面倒なのでカウントアップ形式です。しかも5枚だけw

いや、振り返ってみて思うに、実はそれほど突き抜けた作品が個人的になかったような気がしています。うーん、聞き逃した作品もたくさんあったかもしれないけど、そういうのも含めて、今年ってどうだったかなあという印象を持っています。

背景としては、このブログの主軸であるR&Bやヒップホップ分野に元気がなかったということかもしれません。まあ、年末に向けて話題作がちらほらと出ましたけど(ディアンジェロとか)、どうも昨年末のビヨンセ騒動以降、元気がないような気がするのは何なんでしょうね。イギー・アザリアのブレイクとか、新風もあったにはあったけど、ああこれで今年も終わるのねと思うとなんだか切ない・・・

何はともあれ、さっそく5位からいきませう。

2014年9月4日木曜日

Sia『1000 Forms of Fear』(2014)

書く機会をいつの間にか逸していましたが、久しぶりにブログ再開します。

たくさんCD買ったし、書きたいネタもいくつもあったのだけど、仕事が忙しすぎてブログなんか書いている暇がないという・・・実情はそんなところです。別に音楽から離れていたわけではありませんよ。

ただ、そんな中でも、「これについては書いておかないと」という作品があって、それがこのシーアの新作です(リリースは7月の初頭でした)。

とにかく、いろいろと衝撃を受けたというか、彼女のシンガーソングライターとしての才能に驚かされたというか。エネルギーをたくさんもらえる音楽だと思いました。

まだ国内盤は出ていないようなので、詳しく知らないという人へ向けて、今回は彼女の新作を紹介していきます。

まずは、シーアとは何者か、ですね。わたしが初めて彼女の声を聞いたのはデヴィッド・ゲッタの「Titanium」を通じてでした。

当初メアリー・J.ブライジが担当するはずだったというこの曲で、彼女はヴォーカルを務めます。そして、EDMブームの波にも乗って、シーアという世界的にはまだ無名のアーティストの個性的な声が、この曲のヒットを通じて世界に紹介されるようになったわけです。もちろん、わたしもそこで初めて彼女の声を聞いたわけですね。ただ、彼女のキャリアを振り返ると、ポッと出の新人ではなく、すでに下積みのある人物であることがわかります。

1975年生まれ、オーストラリアのアデレード出身の彼女は、両親がミュージシャンだったこともあり、幼少からさまざまな音楽に親しみ、自分でも音楽活動をするようになったそうです。10代後半にアシッド・ジャズのバンド"Crisp"を結成し、アルバムを2枚リリース、その後脱退し、ソロ活動へと移行します。1997年に"Sia Furler"名義でデビュー・アルバム『OnlySee』をオーストラリアでリリースするも成功しませんでした。

2000年代に入るとロンドンへ移住し、ソニーのDance Poolというレーベルと契約、『Healing Is Difficult』というアルバムをリリースします。このアルバムの収録曲「Taken For Granted」がUKで初のトップ10ヒットを記録しますが、それ以上の成功には至りませんでした。

その後も、レコード会社を転々としながらアルバムのリリースを続けます。特に2010年にリリースした5作目となる『We Are Born』は地元オーストラリアで多くの音楽賞を受賞するなどして、評価が徐々に高まっていきました。そして、デヴィッド・ゲッタ作でのヒット以降は客演仕事のみならず、ソングライターとしても活躍の場を広げ、クリスティーナ・アギレラ、ニーヨ、リアーナ、ビヨンセ、ケシャ、ケイティー・ペリー、ブリトニー・スピアーズなど、アメリカのトップクラスのミュージシャンの曲を次々と手がけるようになり、一気にその才能を開花させます。実はそのような華々しい活躍の裏に、バセドウ病との闘いやアルコール中毒や自殺未遂など、彼女自身にはさまざまなトラブルがあったのですが、それはここでは置いておきましょう。

そんな中、いよいよ彼女自身がソロ活動を再開させます。しかしながら、そのコンセプトは一筋縄ではいかないもので、アルバムのジャケ写にも象徴されているように、自分自身の顔は一切出すことなく、プロモーション活動においても、敢えて自身が顔を出すことをしませんでした(最初からレコード会社とそのような条件で契約したようです)。裏方として成功したことを逆手に取ったと言えそうです。

いくつかのテレビ番組にシーアは実は登場したのですが、そこで披露されたのは「後ろを向いたまま決してカメラに顔を向けることなく歌う」というパフォーマンス。替りに前に出たのは、プロモーションビデオでも登場したマディー・ジグラーという少女ダンサー。この斬新な演出が、結果的に話題を呼び、プロモーションの効果を発揮することになりました。

このようなパフォーマンスも功を奏して、このアルバム、全米で見事1位を獲得する大ヒットを記録しました。まあ、発売のタイミングがたまたまよかっただけだったりするのですが、この後、リード曲の「Chandelier」もロングヒットを続けていることから、シーアにとって過去最大の大躍進を果たしたと言ってもいいでしょう。

さて、こうしてリリースされたシーアの新作。中身をさっそく見ていくことにしましょう。プロデュースは一曲を除き、全てグレッグ・カースティン(リリー・アレン、ケリー・クラークソン、ピンクなど、女性アーティストのプロデュースを得意としています)が前作から続投、ソングライティングはもちろんシーア自身が行っています。