2012年12月2日日曜日

Alicia Keys『Girl on Fire』(2012)

年末になると洋楽は毎年のごとくリリース・ラッシュで、お財布的になかなか厳しくなるけど、楽しみが増えるのも確か。レビューが追いつかないよ~、などという泣き言は置いておいて、アリシア・キーズの通算5枚目のアルバムについて今日は書こうと思います。

もう、というかまだ5枚目なのか、という感じかもしれないですね。デビューしたのが2001年だからいいペースとも言えますけどね(ほぼ2年に1枚ペース)。

前作では初の全米1位を逃したけど、今回はセールス的にだいぶ落ちたものの、無事初登場1位を獲得しています。

スウィズ・ビーツとの結婚および出産という人生の転機を経てリリースされた今作。どんな内容なのか、さっそく中身に触れてみましょう。


(1)De Novo Adagio (Intro)
(2)Brand New Me
オープニングは、恒例のピアノ・ソロから。そこからエメリー・サンデと共作した(2)へとつながるのだけど、今回は静かな始まりで、そこがいままでとは違う展開。ピアノ主体の美しいバラード。この曲のメロディーがほんとうに心地良くて、アルバムの展開に期待をもたせてくれます。ちなみに他にも2曲「Not Even The King」と「101」をエメリー・サンデと共同制作しているけど、よっぽど完成した作品を気に入ったのでしょう、どれもアリシアのセルフ・プロデュースによるピアノ主体のシンプルなバラード曲に仕上げられていますよ。

(3)When It's All Over
(4)Listen To Your Heart
ジョン・レジェンドと共作、今回はシンガー・ソングライターとのコラボレーションが多いのも特徴かもしれないですね。前者は夜の雰囲気ただよい、ドラムの音が印象的なアップテンポなナンバーでアウトロには息子のEgyptちゃんとのやり取りも収録、ちょっとニヤってなります。後者は浮遊感のあるトラックとヴォーカルの、これまた夜っぽい一曲。

(5)New Day
つづいてヒップホップな一曲。スウィズ・ビーツとドクター・ドレーがプロデューサーとしてクレジットされているのだけど、いったいどんな経緯でこのタッグが実現したんでしょうか。とにかく、いままでのアリシアにない強烈なビート感をともなったアゲアゲの一曲(あるサイトではビヨンセっぽいって書かれてたけどw)。サウンド的にスウィズが主導で作り上げた、っていうのが一聴してまるわかりなのだけど、逆にドクター・ドレーが関与してるっていうのが謎に思えますね(50セントとの絡みがあるのかも・・・)。従来のファンからしたら「なぜ?」みたいな感想を持つかもしれないけど、私的にはスウィズとの共作がこの一曲しかないのは寂しいなあと感じました。とにかく盛り上がります!


(6)Girl On Fire [Inferno Version] feat. Nicki Minaj
アルバムからのリードシングル。3パターンある同曲のうちアルバムにはニッキ・ミナージュをフィーチャーしたバージョンを収録。こっちものっけから力強いラップとビートで始まる熱い一曲になってますよね。「燃えるオンナ感」がPVからも伺えますよ。


(7)Fire We Make feat. Maxwell
ここで一度クールダウン。つづいてなんとマクスウェルと共演した。意外な組み合わせだけど、マクスウェルのキレキレのファルセットが官能的な一曲。


(8)Tears Always Win
なんだろう、めっちゃアリシアっぽいなあと。そして、もうエンディングっぽい雰囲気w まだ途中なんだけど、ここで締めてもいいわよね、と思ってしまう1曲です。


(9)Not Even The King
再びピアノ主体のバラード。じわじわと来る感じですね。

(10)That's When I Knew
なんとベイビーフェイスがプロデュース。アコギがベースのほっこりナンバー。安心の童顔師匠っすね。でもこのテイスト、平凡過ぎる感じもするけどなあ。

(11)Limitedness
レゲエテイストを取り入れた一曲。いままでにもレゲエ調のリミックスとかはあったけど、本編でこれしちゃうとは! ここでちょっと一ひねりって感じですね。

(12)One Thing
再びギターをフィーチャーした一曲で、フランク・オーシャンがソングライティングに関与しています。あんまりそれっぽくないなあと思ったりしたけど、繊細なアリシアの歌唱が狂おしくもある一曲ですね。

(13)101
ラストは三たびピアノ主体のバラードだけど、こちらはエンディングらしく、後半に激しいドラム音が投入され、ドラマティックに幕を閉じます。


ということで、思わず全曲紹介しちゃいましたけど、全体的に言うと、しっとり落ち着いた感じの曲が多かったなあという印象。正直、初期の『Songs In A Minor』や『Diary of Alicia Keys』を聴いたときのような鳥肌が立つような衝撃みたいなものはなかったけど、成熟した大人のアリシアを堪能することができる一枚だと思いました。

ああ、時間があれば、過去作もレビューしたいなあw



1 件のコメント:

  1. これ系(と一くくりにできませんがw)の動画をよく最近見る・・・(いや家に行けばいつも流れてるといえようか?)とにかくALICIA、ADELE、KE$SHA、KEISHA CHANTE、RIHANNA・・・こんなにも我々GAYに人気なんて・・・(笑)

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