2012年12月16日日曜日

Tamia『Beautiful Surprise』(2012)

先日2013年グラミー賞のノミネート作品が発表されましたね。フランク・オーシャンはまあ予想通りかなあという感じだけど、R&B系のラインナップを見るとそれなりにツウな選曲になっていて、さすがグラミーねと思ってしまいました。

その中にあって、Best R&B AlbumおよびBest R&B Song部門でノミネートされたのが、このアルバムおよぼ同名タイトル曲「Beautiful Surprise」。過去にもノミネートされたことはあるけど、前回ノミネートされたのが2000年だから、それから13年ぶりということになりますね。これぞ快挙と言ってもいいでしょう。

ということで、今日はこのアルバムを取り上げてみたいと思います。

タミアにとって5枚目となるニュー・アルバムですが、あまりに素晴らしかった前作『Between Friends』(2006)がアメリカではメジャーで発売されなかったこともあり、本国では2004年の『More』以来のリリース、という認識になるのでしょうか(ここらへん不確かです・・・)。ともかく、子育てやら何やらを経てやっとのこさリリースまでこぎつけたわけです(と言ってもやはりインディですが)。見事なカムバックといえるでしょう。

制作陣には、ソングライティングに大きく関与しているクロード・ケリーの他、サラーム・レミやザ・ランナーズ、おなじみシェップ・クロフォード、それにジャスミン・サリヴァンなんかの名前があります。


気になる曲をいくつかピックアップしておきます。


(2)Give Me You
これ、ベタなラヴソングかもしれないけど、けっこうツボでした。バラの花もダイアモンドもいらなくて、ただあなたが欲しいの、と狂おしい歌声でタミアが歌い上げる・・・ステキです♪


(5)Beautiful Surprise
グラミーにもノミネートされているこれも、王道なコンテンポラリーなR&Bナンバーだけど、サラーム・レミの上質なプロダクションも手伝って、タミアらしい爽やかな一曲に仕上がっています。「美しい驚き」っていう語感もいいですね。


(9)Him
微妙にダンスホール風味なリズムを採用したアルバムの中では飛び道具的な一曲。中盤から後半の中だるみしがちな箇所でこういう曲を入れてくるのはナイスですよね。

(11)Still
3rd『More』に収録されていたバラードを生演奏でリメイクしたもの。思わず「これもともとどんな曲だったっけ?」と聞き直してしまったのだけど、リメイク版との印象が違いすぎてビックリ。元々はいかにもデュプリっぽいトラックのクールなR&Bバラードだったけど、リメイクではカントリーテイストも加味された、見事なポップバラードに昇華されています。これには賛否あると思うけど、個人的にはアルバムのラストを飾る曲としてありだと思いました。


全11曲、コンパクトながらタミアの魅力が詰まった素晴らしいアルバムだと思います。うっとりするようなバラードから、さわやかなミッドテンポ曲まで、どれも王道を究めていてさすがだと思いました。これからもマイペースで活躍していって欲しいですね。



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